コンテンツ

アパレル副資材

アパレル副資材

・アパレル副資材とは

皆さんは洋服をデザインや機能性で選んで買われると思います。その洋服の多くは1つの生地で出来ている訳ではなく生地の他にもボタンやファスナー、テープやゴム、コードなどが組み合わさって1つの製品が出来上がっています。アパレル製品は一般的に、表生地の主資材と、裏地、芯地、ボタン、ファスナーなどの副資材に分けられます。さらにその中でも裏地、芯地、糸を繊維資材と呼び、ボタン、ファスナー、ホック、テープ、コードを服飾資材と呼びます。

・アパレル副資材の種類、各副資材の使用用途、作製方法

アパレル副資材にどのような種類があるのかは、上の文章で少し触れましたが弊社で主に扱っている種類の副資材について詳しく掘り下げてどんな用途があるのか、どのようにして作製されているのかを紹介します。

ゴム

ゴムはズボンのウエスト部分、マスクの耳かけ、帽子のあごひも、工業用資材などで使われています。ゴムの特性である高い収縮率を生かしてあらゆる所で活用されてます。ゴムにも様々な種類やそれぞれの製造方法があります。

織ゴム織ゴムとはニードル織機等の織機を用いて経糸の中に等間隔にダブルカバードヤーンという横巻ゴムを緯糸にて織り上げて製作する平ゴムの1種です。コールゴムや編ゴムより厚いのが特徴です。一般的に衣類用の織りゴムの伸長率は2.4倍〜2.5倍で幅は約7ミリ~300ミリで作られます。

用途としては、スポーツウェアやカジュアルな洋服のウエストなどに使用されるインベル(ストレッチインサイドベルト)、ウエストゴムや裾や袖口に使用されるストレッチテープなどがあります。

製造方法は細幅織機を用いて作られる伝統的な手法やニードル織機を用いて作られる革新的な方法があります。細幅織機はバッタン織機と呼ばれシャトルの中に緯糸を巻いた管を入れて、往復運動をさせて織る手法です。この手法で織られた織りゴムの両耳(両端の部分)の組織は全く同じになっています。ニードル織機は左側からウエフトニードルに右側のベラ針に渡して片側編んで行きます。こちらの手法では細幅織機で製造するよりも、約10倍の速さで作ることが出来ますが片側編みになるので両耳の組織が異なっており、引っ張ると連続的にホツれ易くなってしまいます。

編ゴム…編ゴムとはラッセルやコメットなどの経編機を縦糸の中に等間隔にダブルカバードヤーンという横巻ゴムを入れ、経糸を編み上げて緯糸を入れて制作する平ゴム(一部丸ゴムもある)です。編ゴムの厚みは織ゴムと比べると薄くなっており、経方向に思いっきり引っ張ると向こう側が透けて見えるのが特徴です。また織りゴムと比べると通気性の良さから速乾性が高いです。また伸びきっても幅が変わらないので中折れや捻れにくい特徴があります。しかしデメリットとして経糸がとてもほつれやすいという性質があります。一般的に衣料用編ゴムの伸長率は2.3倍〜2.5倍になってます。

用途としては織りゴム同様に、カジュアルな洋服などのウエストに使用されるインベルやウエストゴム、またマスクゴムやフェイスシールド、手術着、防護服等の医療用や洋裁、手芸用などに使われます。

製造方法としてはラッセル編機などを用いてたて糸を整経したて糸の形成するループを他のたて糸のループと規則的に連結して、たて方向に編成して行きます。ラッセル編機には筬が存在し、この筬に取り付けられている多数のガイドにたて糸が規則的に通され、筬を動かすことでたて糸を振って編針にラッピングし編成します。すなわち組織の違いは用いる筬の数と振り方で決まります。

 

丸ゴム…切り口の断面が丸いものを丸ゴムといいます。一般的な丸ゴムは製紐機で生産するものと、カバーリング機で生産する横巻きゴムがほとんどです。丸ゴムは、天然ゴム糸やポリウレタン糸などを弾性糸にして、その周りを製紐機で組糸を組んだり、カバーリング機でカバード糸を横巻きしたり、またニードル織機や経編機で丸断面や楕円形や筒状のゴム紐を製作します。

用途としては、ヘアゴムやコードゴム、エクステや丸ゴムシューズの靴紐。マスクゴムの紐などに使われます。素材はポリエステルだけでなくレーヨン、ナイロンなどにわたります。

製造方法としては、ゴム芯の周りに製紐機を用いて組糸を組んでいく方法があります。1時間に3~4m製造することが出来ます。

 

コールゴム…織ゴムや編ゴムと比べると厚みが薄く幅が細いものが多いです。春夏の洋服や下着などのシャーリングテープひ使われます。コールゴムの幅は2~20mm幅の広さは弾性糸の本数と糸の太さによって決まります。また弾性糸の入っている数が2本なら2コール4本なら4コールというふうに規格が決まっています。そして4コールなら4コール、6コールなら6コール、10コールなら10コールとその専用の製紐機でないと作れません。特徴としては他のゴムに比べて高い伸長率のものが作れる(3倍から4倍ほど)、小ロットでも生産か可能である。幅の汎用性高いなどあります。一方で機械の革新が行われていないため生産速度が1時間に2~3mと遅いです。

使用用途はスポーツウェアや帽子の顎掛け紐、マスクやフェイスシールドに使われます。

製造方法は組み糸を巻いた管がグルグルと無限ループして円を描き廻り続けます。そうすると丸ゴムや筒状の組紐になりますが、コールゴム専用の製紐機で先端の往復運動を繰り返すと平断面のコールゴムが出来上がります。

 

 

コード(紐)

コードはパーカーの襟の部分や靴、ズボンのウエスト部分など様々な部分で使われています。コードにもいつくか種類があり、平らなタイプの紐や丸いタイプの紐、さらに作り方によって見た目や特性も変わってきます。ここではいくつかのコードについて説明します。

コードというと大きく丸紐平紐という二種類に分けられます。アパレルでの用途は基本的に同じになります。どのような物使われるのか、例としましては靴紐、パーカー紐、巾着袋、ズボンのウエスト調節の紐などがあります。製造方法としましてはゴムでも説明をした織り、編み、製紐などがあります。素材は綿、麻、アクリル、ポリエステルなど様々ですが、それぞれ見た目や性質の違いがありその用途にあった物が使われます。

 

テープ(ベルト

テープ(ベルト)は、バックやカバンの肩ひもやヘルメットの顎ヒモ。ラッピングのテープなどに用いられます。素材や幅、厚みなどを増してとても強度を強くしたものはシートベルトや作業ベルトなどの工業用資材として用いられるなど、アパレル副資材だけでなく幅広い用途があります。一概にテープと言っても様々な織り方があり見た目や強度などが変わってきます。テープの織り目も様々なものがありますので三原組織という代表的な織りを簡単に説明します。

平織…たて、よこ各2本で織った組織で、糸の交差点が最も多く糸が接近しにくく糸密度は粗いが、外見は密に見えます。製織が容易かつ丈夫な織物ができ。同じ平織でもいろいろな外観、性能を与えることができます。

 

斜文織…布面に斜め方向の斜文線(綾線)が現れるのが特徴でたて、よこ各3本以上、任意の本数で作ることが出来ます。平織に比べて摩擦に弱いが組織が柔軟であるのでシワになりにくく光沢に富みます。

朱子織…たて、よこ糸各5本以上で作られる朱子織は、糸の密度が高く織物は厚くなるが糸の屈曲が少なく、糸相互の拘束が少ないので柔軟である。また浮き糸が長いので浮き糸方向に対して滑らかで光沢があるが、直角方向には滑りにくく摩擦に弱い。

 

 

 このほかにも弊社では様々な副資材を取り扱っております。お求めの商品やこんなものできないかなどございましたら、気軽にご相談ください。